コミュニティと経済の関係性を掘り下げるうちにたどりついたBOPビジネス

全世界のおよそ3分の2、約40億人ともいわれる所得人口ピラミッドの最下層、BOP(Base of the Pyramid)。この途上国の貧困層に「援助」ではなく「ビジネス」でアプローチする動きがBOPビジネスだ。途上国の問題をデザインの力で解決しようとする取り組みをまとめた『DESIGN FOR THE OTHER 90%』(「世界を変えるデザイン」)を日本に紹介する槌屋詩野さんが、開発援助に興味を持ったのは、大学時代、イギリスでの体験がきっかけだった。

「大学3年生の時に交換留学で行ったイギリスで、NGOのオックスファムという団体と出会いました。イギリスでは、チャリティショップ(チャリティ目的のリサイクルショップ)でよく買い物をしていたのですが、その運営をしていたのがオックスファムでした。オックスファムは、イギリスでは実に98%もの人々に知られていて、地域ごとに市民グループもある。その仕組みについて興味を持ったんです」

東京大学教養学部 総合文化研究科 国際社会科学専攻 相関社会科学で、「共同体とはどのように作られるのか」、「コミュニティが経済の脆弱性をどう支えていくか」といった研究をしていた槌屋さんにとって、オックスファムという組織への興味が湧くのは自然なことだった。

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